もしかして“名ばかり管理職”? 管理監督者

管理監督者とは…

労働条件の決定や他の労務管理について経営者と一体的な立場にある者のこと。労働基準法で定められた労働時間、休憩、休日などの制限を受けません。
管理監督者かどうかは、「部長」や「課長」といった役職の名前ではなく、以下のような点を踏まえて判断されます。

  • 労働時間規制になじまないような重要な職務内容であること
  • 重要な責任と権限があること
  • 実際に出退勤をはじめ労働時間を自分で決定していること
  • 賃金等について地位に相応しい処遇であること
ユニオニオン
“管理職”だからといって、必ずしも管理監督者にあたるわけではないんだね

管理監督者の働くルール

■ 適用されないもの

時間外・休日労働の上限規制、時間外・休日労働に対する割増賃金、休憩の付与、法定休日

■ 適用されるもの

深夜労働に対する割増賃金、年次有給休暇の付与と5日間の取得義務、労働時間の把握義務

管理監督者の何が課題?

①“名ばかり管理職”の問題

実際には一般の労働者と同じような働き方をしているにもかかわらず、役職名を形だけ管理職とされることで、管理監督者として扱われ長時間労働を強いられたり残業代が支払われなくなるといった問題が生じてしまうこと。

例えば、総合的に考慮して管理監督者ではないと判断された裁判例は以下のようなものがあります。

  • 一般従業員と同じ賃金体系・時間管理下におかれている取締役工場長
  • 出退勤の自由がなく、部下の人事考課や機密事項に関与していない銀行の支店長代理
  • 材料の仕入・売上金の管理等を任されているが、出退勤の自由はなく、仕事もウェイター、レジ係等全般に及んでいるレストラン店長
ユニオニオン
連合にも、「働き方や待遇は変わってないのに昇進したため、残業代が払われなくなり労働時間も長くなった」との労働相談が寄せられているよ

②健康を守るための仕組みが無い

管理監督者は労働時間や休日のルールが適用されないにもかかわらず、過重労働とそれによる健康への悪影響を防ぐための仕組みである健康・福祉確保措置の実施が義務付けられていません。
健康・福祉確保措置には、医師による面接指導や深夜労働の回数制限、特別休暇の付与、健康診断、相談窓口の設置、配置転換などがあります。

ユニオニオン
長時間労働や連続勤務による健康への影響は、管理監督者であっても同じはずなのに…
ユニオニオン

〈連合の考え方〉

● “名ばかり管理職”を防ぐために
  • 管理監督者の定義を法律上明確に定め、厳格に運用する
  • 行政がしっかり監督指導を行う
● 管理監督者が健康に働き続けるために
  • 健康・福祉確保措置の実施の義務付け
  • 労働時間の適正な把握を促進する