自己実現?生活のため? 副業・兼業(労働時間の通算ルール)

副業・兼業の現状は…

いま国は、副業・兼業を行うことが主体的なキャリア形成や自己実現につながるとして、副業・兼業を促進しています。しかし、実際に副業・兼業を行う理由として最も多いのは、「収入を増やしたい」「1つの仕事だけでは収入が少ない」であり、雇用形態としては非正規雇用で働く者が大きな比重を占めています。

本業の雇用形態別副業者比率の推移
オニオン
アルバイト・パートで働く人が掛け持ちしている割合が高いんだね
副業する理由
オニオン
実際は、収入を増やすために副業・兼業を行っている人が多いんだね

副業・兼業の何が課題?

本業と副業・兼業をともに雇われて(労働契約を締結して) 働く場合、両方の労働時間を合算した上で、残業代の計算などを行うルールになっています。

(参考)厚生労働省「副業・兼業における労働時間の通算について」

詳細はこちら(外部サイト)

オニオン
勤務先が異なっても、法定労働時間を超えていれば割増賃金が必要なんだね!

ただし、実際に労働時間を通算する上では、以下のような課題があります。

①通算の労働時間が把握されていない

労働時間を通算するためには、本業勤務先、副業・兼業の勤務先に労働時間数の報告が必要ですが、「勤務先が報告を求めず、報告をしていない」者が多くいます。適切に労働時間の通算が行われず、結果として長時間労働となっていたり、健康確保措置が行われていないことなどが懸念されます。

本業の勤め先から労働時間の報告を求められているか

②フリーランスは通算ルールの適用外

副業・兼業がフリーランス(非雇用)の場合、現行法上、基本的にはフリーランスは「労働者」と認められていないため、上記の労働時間の通算ルールが適用されません。したがって、本業の使用者が副業・兼業先の労働時間を把握する必要が無く、結果として長時間労働や健康被害につながる懸念があります。

オニオン
使用者からは、労働時間の通算ルールを緩和してほしいとの声もあるけど、働く人から見たら規制緩和でしかないよね
ユニオニオン

〈連合の考え方〉

● 本業のみで生活ができる待遇に
  • 副業・兼業を行う理由のうち「収入を増やすこと」が多数であることを踏まえれば、副業・兼業の促進ではなく、まずは本業のみでしっかり生活できるような処遇を実現することが必要
● 副業・兼業時の労働時間の通算や割増賃金規制の遵守・徹底を
  • 副業・兼業は、労働時間の把握が難しく、働き過ぎや健康被害につながる可能性も。副業・兼業を雇用で行う場合は、現行ルールを緩めるのではなく、労働時間の通算や割増賃金のルールがしっかりと守られるよう徹底が必要