4月22日、「第4回日本成長戦略会議」が首相官邸で開催されました。
今回は、「日本成長戦略の基本的考え方」および「分野横断的課題への対応の方向性」について、構成員による意見交換が行われました。
連合からは芳野会長が出席し、意見書を提出したうえで、以下のとおり意見表明を行いました。
〇日本成長戦略の基本的な考え方に、経済成長を国民生活の向上と社会の安定に結び付け
ていくことを明記すべきである。「強い経済」の好循環には、生産活動で生み出された
付加価値が適切に分配され、国民のくらしの向上へ循環することが必要である。
〇労働時間制度について、運用面の見直しとして「時間外労働の実態と上限時間の間の
『隙間』がある実態を踏まえ」た対応が示唆されているが、これには強い違和感を覚え
る。過労死などの痛ましい事案が後を絶たない現状を踏まえれば、上限規制の範囲内で
あっても時間外労働を推奨する方向での見直しは行うべきではない。労働時間制度の運
用は、労働時間の適正把握や、業務の効率化などを通じた労働時間の短縮を主眼に置く
べきである。
その上で、次の「労働時間法制の在り方」について申し上げる。労働力希少社会である
からこそ、多様な人材が安心して働ける環境整備が不可欠であり、そのためには、上限
規制の段階的な強化などを進めることこそが重要である。なお、経済界等が主張する、
裁量労働制の拡充や変形労働時間制の要件緩和などは、労使で懸命に進めてきた「働き
方改革」を逆行させるものであって、決して容認できない。
また、労働時間法制を含む「働き方改革」の見直しは、公労使の三者構成から成る労政
審の議論を尊重すべきであり、日本成長戦略会議で方向付けを行うべきではないことも
申し上げておく。
最後に、高市総理大臣は当日の議論を踏まえ、働き方改革関連については次のように述べました。
●総合的な国力を高める上で、人材力は重要である。働く方一人一人にいきいきと活躍い
ただくため、心身の健康維持と雇用者の選択を前提に、柔軟で多様な働き方を実現する
必要がある。上野厚生労働大臣には、「裁量労働制」や「変形労働時間制」など労働時
間制度の見直しについて、現場の実態や労使双方の立場を十分に踏まえて、検討を加速
していただきたい。
裁量労働制については、経済界として健康確保、長時間労働防止、処遇改善にしっかり
取り組まれるとの発言も踏まえ、こうした濫用防止措置を前提に制度対象のあり方につ
いて、見直しの検討を進めていただきたい。また、現行の労働時間規制の運用について
も、労働時間や労働者の健康確保措置に関する労使の合意に則った指導を行うよう、見
直していただきたい。
以 上