2026年03月18日
労働政策審議会労働条件分科会にて、働き方改革の「総点検」結果が示され労働時間規制や裁量労働制の議論が行われる
3月13日、第207回労働政策審議会労働条件分科会が開催され、働き方改革の「総点検」の結果が示され議論が行われた。
時間外・休日労働の上限規制
労働者側委員からは、総点検の結果9割が労働時間の増加を望んでおらず、過労死ラインでもある上限規制を超えて働きたい者はほぼ皆無であることから上限規制の緩和の必要性は無いこと、労働時間を増やしたい労働者の多くは収入面の課題を挙げているため社会全体の賃上げが必要であることなどを主張しました。さらに、労働時間の適正把握の義務化や、長時間労働削減のために取引の適正化・商慣行の是正を進めていくべきであると述べました。
一方使用者側委員からは、労働時間を画一的に規制するのではなく労使で柔軟に決められるようにしてほしい、特別条項の年6回の規制を緩和すべきであるといった発言がありました。
裁量労働制
使用者側委員からは、柔軟な働き方と創造性の発揮、成果に応じた処遇の促進のため裁量労働制の適用職種を拡大すべきであるとの意見がありました。
これに対し労働者側委員は、裁量労働制は2024年に改正されたばかりであり、施行状況も把握されていないこと、調査の結果から長時間労働の割合が高くなりやすい実態があること、現行制度でも成果をベースとする処遇は実現可能であること、労使合意による対象業務拡大は濫用の懸念が極めて大きいことなどから、緩和すべきではない旨を発言しました。くわえて、労基法は労使の力関係の差がある中で労働者を守るための法律である点を踏まえ、労働者の立場に立った見直しを検討すべきであると主張しました。
また、労働市場改革分科会で労働時間規制を含めた議論が開始されているが、三者構成原則を踏まえた労政審での議論を尊重すべき旨発言しました。