事務局長談話

 
2026年04月07日
2026年度政府予算成立に対する談話
日本労働組合総連合会
事務局長 神保 政史

1.「数の力」を背景にした強引な進め方は、国会軽視といわざるを得ない
 4月7日、2026年度予算が参議院本会議において与党などの賛成多数で可決・成立した。今次予算は、一般会計総額122.3兆円と当初予算として過去最大であるうえ、政府が掲げる「責任ある積極財政」のもと初めて編成されたことから、本来は十分かつ丁寧に審議されるべき予算であった。しかし、1月の通常国会冒頭での衆議院解散・総選挙により審議開始が約1ヵ月遅れ、予算の年度内成立が困難なことは明らかであったにもかかわらず、衆議院では予算委員長が職権を連発し、過去20年間で最短となる実質2週間で通過させた。また、審議充実のための時間確保に向け、野党が当初から求めてきた暫定予算は年度末にようやく編成された。年度内成立ありきで、「数の力」を背景とした強引な進め方は、国会軽視といわざるを得ない。

2.中東情勢緊迫化や市場の信認低下を考慮した予算の見直しは行われなかった
 昨年12月末に閣議決定された今次予算案には、中東情勢の緊迫化、イランによるホルムズ海峡の事実上の封鎖が国民生活に与える影響は考慮されていない。また、金利上昇に伴う利払い費の膨張が政策経費を圧迫しつつあることなどから、財政に対する市場の信認低下も不安視された。そのため、「燃油価格、電気・ガス料金、生産資材の価格引き下げ」「積み過ぎた基金の国庫返納」をはじめとする組み替え動議が提出されるなど、見直しを求める声があがったが、予算の組み替えや追加的な予算措置は考えていないとの答弁が繰り返され、見直されることはなかった。

3.国民生活を守るため、真に支援が必要な層や産業への支援策の検討が必要
 
暫定税率を廃止したにもかかわらずガソリンの全国平均価格は史上最高値を更新した。また、医療や農業、容器・包装をはじめ幅広い分野で使われる石油製品の供給不安が広がるなど、中東情勢の緊迫化が国民生活に深刻な影響を与え始めている。政府は、供給源の多角化、石油備蓄の放出、基金の残額や予備費を用いた補助金再開などにより当面の対応を行っているが、中東情勢の混乱は長期化するリスクが指摘されている。国民生活を守るため、引き続き燃料や石油製品の安定供給確保に努めるとともに、真に支援を必要とする層や産業への支援策を検討する必要がある。あわせて、国民に対するより一層の省エネの呼びかけなども検討が必要である。

4.重要法案対応をはじめ政策・制度要求の実現に全力で取り組む
 後半国会も、国民生活に関わる重要法案が審議される。連合は、すべての働く仲間の安心・安全の確保に向け、連合出身議員政治懇談会、連合フォーラム議員と緊密に連携し、政策・制度要求の実現に全力で取り組んでいく。

以 上